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2007年12月23日 (日)

トルコでの出会い

 東西文明の十字路、トルコへ行ってきました。パムッカレの石灰棚やカッパドキアの奇岩群といった自然遺産と、エフェソスのローマ遺跡をはじめとする文化遺産と見所満載の国。圧巻は、イスラムのモスクに転用されて現在まで残されたイスタンブールのハギア・ソフィア大聖堂。もちろんブルー・モスクも素敵ですが、内部空間の壮大さと歴史的価値は比べ物になりません。いつまでもその場にとどまりたいと思わせる不思議な魅力のある空間でした。
 トルコでは、多くの世界遺産との出会いだけでなく、もう一つの大きな出会いがありました。それは、現地ガイドのネドさんとの出会い。彼は、私と同世代。トルコに対する深い愛国心を抱きつつ、日本を第二の故郷のように愛している、そんな男性です。
 バスでの移動中に、彼が、日本とトルコとの関係を語ってくれました。
 明治期にオスマントルコの軍艦が和歌山県串本沖で遭難した時のこと。大島村の住民は自らの衣服を脱ぎ捨てて、救助されたトルコ人に抱きつき、自らの体温を与えました。
 イラクのサダム・フセイン大統領が、特定の期日を過ぎたらイランを無条件に攻撃すると宣言したときのこと。他国が自国民の救出だけに手一杯で、日本からも救出機が派遣できない状況の中、在イランの邦人を救い出してくれたのは、トルコの航空機でした。トルコに入国したのは、なんと決められた時刻の45分前。「トルコ入国おめでとうございます」という機長のアナウンスで、しんと静まり返っていた室内に、安堵と感謝の拍手が起こったそうです。
 いずれも献身的な対応で、誰もが簡単にできることではありません。しかし、今、多くの日本人はこれらの事実を忘れています。
 彼が日本語を勉強しはじめたきっかけは「桜の美しさ」でした。霞と見紛うような山桜、豊麗な八重桜、優しい枝ぶりの枝垂桜…。幼い頃の彼は、写真集で見た桜の魅力に取り付かれます。満開の桜の下で、いつか花見をして見たい。そんな思いで、彼は日本語を学びました。
 彼の夢は、桜の花をトルコに植樹して、トルコで花見をすること。日本とトルコの文化の架け橋になりたい、と彼は言います。
 素敵な夢ですね。
 私の使命は、いけばなを通じて、日本の素晴らしさを海外に発信すること。彼の夢と私の夢が重なります。

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コメント

素敵な話ですね。
じーんとしました。
トルコに行ってみたくなりました。

投稿: やすぴん | 2007年12月28日 (金) 10時32分

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