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2008年6月

2008年6月21日 (土)

JUST DO IT!

 カナダ人の茶道家、ランディ・チャネルさんと対談をさせて頂いた際、芸大の学生さんから、こんな相談を受けました。
 「大学で西洋音楽を学んでいます。でも、日本人なのに西洋の音楽を学ぶことに違和感があるのです…」と。
 私は、こう答えました。「他国の文化を学ぶと、客観的にその文化を見ることができる。それに、日本と西洋の文化を比較し、融合することもできるかもしれない。例えば、西洋の楽器で日本の曲を演奏するだけでも新たな魅力を創出できるし、日本の音階を西洋音楽に取り込むことも夢ではない。あなたが日本人だからこそ、できることがいっぱいあるはず」。
 ランディさんの答えはもっと明快です。“JUST DO IT!”
 迷うより、まずは行動しよう。自分が志した西洋音楽に邁進すれば、自然と道は見えてくる、ということでしょう。
 いけばなでもこの精神が大事です。どうすれば花が美しく見えるかを頭で考えていても、ほとんど意味はありません。実際に花に触れ、花と格闘してこそ、その花の持つ個性を見つけ出し、その美しさを際立たせることができる。
 “JUST DO IT!”
 いい言葉ですね。

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2008年6月20日 (金)

好きな音楽

 以前もこのブログで書きましたが、私は、大阪のラジオ局で、番組審議会委員を務めています。今月審議したのは、深夜のハードロック、ヘビーメタル専門番組。流行の歌をかけるプログラムが多い中、このようにジャンルを特化した音楽番組というのは減ってきており、放送の多様性という観点からいって貴重な番組です。
 この番組のDJさん、中低音の声質がハードロックにぴったり合っているのですが、「ハードロックが好きなDJだから、ハードロックに合った話し方になったとも考えられる」という意見が出されました。なるほど、人の話し方というのは、好きな音楽に似てくるのかもしれません。ボサノヴァが好きな人なら甘くゆったりと話し、ジャズが好きな人は自由気ままな話し方をする…。
 私は、複雑で激しい音楽よりも、シンプルで落ち着いた音楽が好き。そして、私が花をいける時は、あまり多くの花材を使わず、その花のよさを引き立たせることを旨としています。ひょっとしたら、いけばなも、好きな音楽に似るのかもしれませんね。
 さて、審議会後の世間話で、「犬は人に付き、猫は家に付くと言われるが、ラジオは犬だ」という話を聞きました。確かにテレビは茶の間にあって家族みんなで見ることが多く、ラジオは車の中や自分の部屋などで一人になった時に聴くことが多いですね。
 いけばなは、犬と猫、はたしてどちらなんでしょう。

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2008年6月17日 (火)

けん玉

 大人になってから、けん玉をしたことがありますか?
 先日、けん玉研究会の皆さんに、けん玉の基礎を教えてもらいました。もちろん、小さなころにやったことはありましたが、うまくできたためしはありません。
 今回、使用したのは、使いやすい競技用のけん玉です。まずは基本の持ち方を習います。親指と人差指で「けん」を持ち、残り3本の指で小皿を下から支えます。そして、最も大事なのは、膝を曲げて柔かい動作を心がけること。受けるときのショックを膝で吸収するのです。けんを下げながら受けると、相対速度も小さくなって受けやすくなるという理屈ですね。
 不思議なことに、この基本を押さえておけば、意外と上達は早い。いけばなと同じで、けん玉もテクニックなのですね。
 しばらく練習を続けると、けん先で受ける「とめけん」の成功率もあがってきます。けんを鉛直よりやや傾けて持ち、玉は回転させずに静止させておきます。そして、けんはやや傾けた角度のまま、玉を真上に軽く浮かし、最後はけんを真っ直ぐにして受けるのです。あまり高く飛ばさないのがコツ。 
 後半は、「飛行機」など、子どものころには知らなかった高難度の技にもいくつか挑戦させてもらいました。
 基本の技でも高難度の技でも、かたくなるとうまくは行きません。成功した時の動作は、傍目にも柔軟に見えます。膝を使って、柔かく。やっぱり基本が大事です。
 「やったー! 見た? 見た!?」
 何度も練習を続けて、やっと成功したときの爽快感。みんなに自慢したくなるのです。
 膝を曲げ伸ばししていると、じっとり汗ばんできます。けん玉も立派なスポーツなんですね。

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2008年6月16日 (月)

作品テーマ

 いけばなでは、花材が本来持っている美しさを引き立たせるのが趣旨ですから、作品に華道家の意図を組み込む必要はありません。つまり、必ずしもテーマをつける必要はないのです。しかし、鑑賞者により一層興味を持ってもらうため、まれにテーマを設ける場合もあります。
 例えば、今月1日に行われた「未生流笹岡ガーデンパーティー2008」では、こんなテーマを設けました。
 未生流笹岡ガーデンパーティーは、毎年6月第1日曜日に未生流笹岡が開催しているイベント。京都の名所を散策しながら、いけばなに親しんでいただこうと、1963年にスタートした催しです。そして、今年、その舞台に選んだ名所は、京都の代表的な観光地である嵐山。日頃いけばなに関わりのない方でも気軽にご参加いただけるように、名店の京料理や、天龍寺庭園・大河内山荘の拝観など、初夏の一日をゆっくりとお楽しみいただけるようコースを設定しました。みどころはもちろん、散策していただく名所に因んだいけばな展です。
 今回のコースは、嵐山の中でも、小倉山を中心とした一帯です。大河内山荘などは、まさに小倉山の中にあります。さて、皆さんは、この小倉という名前を聞いて、国語の時間に習ったものを連想しませんか?
 そう、小倉百人一首です。小倉百人一首は、ご存知の通り、鎌倉初期、藤原定家が選んだ百首の歌。古代から鎌倉初期に至る百人の歌人から一首ずつ、計百首の歌を集めています。定家の別荘のあった嵐山の小倉山の山荘の障子に張った百枚の色紙に、定家が集めた百首を書いたので、「小倉」という地名が冠せられています。
 そこで、今回、われわれが設定したテーマは「小倉百人一首」。小倉百人一首の中から20首を選び、いけばなで表現、家元をはじめ未生流笹岡の代表者30名が計20作品を展示したのです。
 小倉百人一首には春や秋を詠んだ歌が多く、歌に詠まれた風景そのものをいけあげるのは難しいですが、よく似た花材を用いるなど工夫を凝らします。また、それぞれの歌の意味をご存じない方でも気軽に楽しんでいただけるようにと、見立ての手法を用いました。
 例えば、「有明」という言葉が使われている歌なら、夜明けを連想させる朱塗りの花器を用い、赤もみじと真っ赤なダリアを添える。「さねかづら」という言葉が使われている歌なら、さねかずらによく似たさんきらいの蔓を用いる。「みゆき」という言葉が使われている歌なら、天皇の行幸を連想させる御所車をモチーフにした花器にいける、といった具合です。
 このように、いけばな展では、スタッフがアイデアを出しあって様々なテーマを設け、皆さんに楽しんでいただけるように工夫を凝らしているのですね。

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2008年6月 8日 (日)

落研

 落語家の桂春菜くんと、立命館大学の落語研究会に遊びに行きました。「ちりとてちん」をはじめ、テレビドラマや映画などの影響もあって、今年は新入部員もたくさん入ったとのこと。
 さて、せっかくの機会だからと、春菜くんと落研の代表が、「らくごのご」スタイルの「三題話」で対決することになりました。
 私が選んだ3つのお題は「学生生活」「花」「遅刻」。二人が、この3つの言葉を盛り込んだ創作落語を即興で作ってくれました。身近な母と子の会話を題材にした正統派の春菜くんに対し、透明人間になる薬を発明した博士を題材にしたシュールなストーリーを展開する学生さん。また、3つのお題をきちんと使用した春菜くんに対し、学生さんはお題をもじった言葉遊びでしっかりと笑いをとっており、甲乙つけがたい対決となりました。
 対決のあと、春菜くんがこうつぶやきました。「プロは綺麗に仕上げようとしてしまう。学生は何でもあり。勉強になる。」と。 
 これには、私も同感です。
 花をいける際、私は、奇抜なアイデアをあまり好みません。洗練された古典の手法を用いれば、確実に花を美しく見せることができるのですから、あえて冒険をすることを避ける傾向にあるのです。でも、スマートに見せることばかりに気を取られていては、おもしろみがなくなってしまいます。
 常に及第点をめざすのもよいけれど、失敗する可能性があってもチャレンジする気持ちを忘れてはならない。
 そう学生たちに教えられた気がします。

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2008年6月 7日 (土)

ダブル・ダッチ

 ダブル・ダッチに初挑戦しました。このスポーツ、学生たちの間ではかなりの人気だそうですが、あなたはご存知ですか? 
 2本のロープを使った大縄跳びのようなもの。ロープをまわす人をターナー、飛ぶ人をジャンパーと呼びます。ターナーの基本動作は、左右交互に、ロープを外から内側にまわします。小学校の時に大縄跳びで使っていたローブと比べると、芯がしっかりしていてまわしやすく感じました。まわし方のコツは、肘を固定すること。右ききの私は、左手が弱いので、左手でまわすロープが、少し歪んでしまいます。いろんな技に挑戦するには、かなりのテクニックが要求されるということで、初心者の私は、ジャンパーを担当することに。
 ロープが二本ですから、入るタイミングがちょっと難しい。ターナーの横に立ち、手前の縄が上ったタイミングで、その縄を追いかけるようにして入ります。いったん入ってしまうと、後はリズムよくジャンプを続ければ、ターナーが上手にリードしてくれます。おかげで、いろんな技にチャレンジできました。最も苦戦したのは、ホイールという技です。二人一組で、両手にロープを持ち、自分たちでロープをまわしながら、交互に飛びます。自分の飛ぶロープと相方の飛ぶロープは半周ずれるので、右手と左手を別々に動かさなくてはなりません。ついつい縄跳びのように両手を同時にまわしてしまい、慣れるまで相当時間がかかりました。頭の体操にもなりそうです。
 この日は、梅雨の晴れ間。晴天の屋外で3時間近く遊んでいたら、顔も手も真っ赤に日焼けしてしまいましたが、毎日のように身体を動かして遊んでいた小学校時代を思い出させてくれる楽しいひとときでした。私は、「よく遊び、よく学べ」と言われて育ちました。身体を思いっきり動かすと、きっと、頭も柔かくなるのでしょう。大人になるとついつい運動不足になりがちですが、たまにはこんなふうに思いっきり身体を動かして遊んでみたいものですね。

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