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2011年11月27日 (日)

家元継承のご挨拶

 本日二代家元である祖父の意向を受け、未生流笹岡の三代家元を継承、花号「桃流斎」を襲名しました。また、ウェスティン都ホテル京都で開催した家元継承披露宴には、お忙しい時期にも拘らず、多くの皆様方にお出まし頂きました。発起人の皆様をはじめ、本日ご参集頂きましたすべての皆様おひとりおひとりに、深く御礼申し上げます。ありがとうございました。
 桃流斎は、未生流笹岡の初代家元、笹岡竹甫が用いた斎号です。1919年、私の曾祖父にあたる笹岡竹甫は、西洋の園芸植物を用い、かつ、古典の型をいかした笹岡式盛花を考案、一派を立てました。当時、竹甫は35歳でした。
 竹甫の跡を継いだ私の祖父、笹岡勲甫は、それまで口伝という形で伝えられてきた奥義を次々と数値化し公開、教授方法の近代化をはかり、「理論派の華道」と呼ばれる未生流笹岡の礎を築きました。祖父は、その率直な物言いがときに厳しく聞こえることもありますが、面倒見がよく、損得ではなくどうするのがその方にためになるのか、信念を持って人と接する、そんな人です。流派の内外を問わず慕われる祖父のように、私もご縁をいただいた皆様や流派の先生方を大切にできるそんな家元になりたいと思っています。
 流派は先人の優れた技を伝えるためのものですが、技術や伝書にもまして、流派にとって大切なのは人です。未生流笹岡は、親分肌の祖父のもと、家族的で和やかな人の輪を築いてきたのが、大きな魅力です。私もせいいっぱい努力しますので、流派の先生方、どうぞ今後も変わらずお支え下さい。
 今年は、大きな災害が続くたいへん厳しい年でした。一日も早い復興を願うとともに、文化の果たす役割がますます重要になってくると実感しています。私がはじめて祖父から教わったいけばなの技は、「うつむいたらあかん」という言葉です。花の顔を上に向けると美しく見える。人間も辛い現実に直面するとついついうつむきがちになりますが、逆境に負けず、上を向いて人生を歩まなければならない。花は優しくそう語りかけてくれます。現代にいけばなの果たすべき役割がここにも見えてきます。
 まだまだ勉強中で至らない事も多々ありますが、先輩方のお力を借りて、私なりにいけばなの魅力を発信し続けたいと決意を新たにしております。どうぞ今後とも、よろしくお力添えいただきますようお願い申し上げます。

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コメント

家元襲名おめでとうございます。
襲名披露宴での花手前 感動しました。お囃子とピアノの生演奏とライトアップが加わり、素晴らしかったです。
益々のご活躍を楽しみしております。

投稿: KOBE | 2012年1月11日 (水) 13時16分

久しぶりに日本へ帰ってきましたhappy01

大変遅くなりましたが
おめでとうございますshineshine
ブログも含め益々のご活躍楽しみにしておりますconfident

投稿: 理恵 | 2011年12月 7日 (水) 20時54分

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