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2019年10月21日 (月)

創流100周年 御礼

 令和元年10月6日、「未生流笹岡 創流100周年 記念いけばな展」ならびに「記念祝賀会」を開催いたしました。
 記念祝賀会 発起人の皆様をはじめ、当日ご参集いただきましたすべての方々に、心より御礼申し上げます。
 未生流笹岡は、1919年、私の曾祖父にあたる笹岡竹甫により創流されました。西洋から渡来した園芸植物を用いた新しい型「盛花」がまさに全国に広がりはじめた頃でした。当時、未生流の高弟であった竹甫は、それまでの盛花には充分に古典の技法が活かされていないと考え、未生流の特色である鱗形を踏襲した笹岡式盛花を編み出し、一派を立てました。この笹岡式盛花に代表される通り、未生流笹岡は、伝統と革新を兼ね備えた流派です。
 創流当初は、やはり大きな苦労があったようですが、当時、曾祖父と共に流派を興して下さった先生方が、京都・大阪・徳島で活躍して下さり、現在の流派の基盤ができあがりました。
 私の師匠にあたる祖父、二代家元笹岡勲甫は、理論家で、挑戦者でした。古典を研究して伝書と解説書を再編し、花枝の長さをCM単位で定めた「寸法表」を用いた理論的な教授方法の開発、初心者にも、新しい型「色彩花」の確立など、80代まで新しい挑戦に意欲を燃やしていました。よく叱りよく笑う親分肌の祖父の下、いつの間にか作り上げられた「家族的な和」は、未生流笹岡のもう一つの大きな特徴です。私も幼い頃より、高弟の先生方から、子供や孫のように可愛がっていただき、育ちました。
 体系化された技を継承するのが流派ですが、実際に流派を繋いでいくのは、なんといっても人です。カキツバタの技に絶対の自信を持つ先生、木物を扱わせたら誰にも負けない先生、統率力があり周りを引っ張って行って下さる先生、友人が多く流派の行事にたくさんの人をお連れ下さる先生、周りを幸せにするムードメーカー的存在の先生、厳しいけれどお弟子さんのことを自分の子や孫のように可愛がる先生、命ある花を慈しむ気持ちを何より大切になさる先生……。そんな先生たちが、未生流笹岡の100年の物語を紡いで下さいました。
 周年にあたり、これまで流派を支えて下さった先人たち、そして今一線でご活躍いただいている先生方に、改めて御礼申し上げます。
 流派は門葉だけのものではありません。未生流笹岡はなかなかおもしろいぞ、頑張っているから応援してやろうという皆様がおられないと、流派は意味をなしません。私自身、ここにおられる皆様からいけばなを発信する貴重な機会をいつも頂戴しています。利害関係抜きでご支援下さっている皆様に、いつも本当に助けていただいています。皆様が盛り立てて下さるからこそ、未生流笹岡は100年続いてきました。
 多くの先人の汗と涙がしみ込んだ襷を、次に繋げられるよう、これからも流派一丸となって、いけばな、そして日本文化の発展に力を尽くしていきます。引き続き皆様にもお力添えいただきたく、この場をお借りし、お願い申し上げます。
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10/6付 京都新聞
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10/5付 朝日新聞 京都版

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